地球マップ2007 “格差”と“競争”にどう立ち向かうか

我が家では日本のBSが見れるのですが、今日は久しぶりにNHKの番組を見ました。ゲスト陣から見てもかなり力の入った番組と思われます。「地球マップ2007 “格差”と“競争”にどう立ち向かうか」(再放送)
地球マップ2007 “格差”と“競争”にどう立ち向かうか
ゲスト:姜 尚中, 伊藤 洋一, 江川 紹子, 榊原 英資

内容は、ゲストが実際にグローバリゼーションの加速化を取材して、討論するという内容。文化人による国際的格差・国内格差への危惧と、ミスター円榊原の「やらなきゃやられる世界なんだ!」という危機感のちぐはぐぶりにびっくりしたので、以下感想を書きます。

僕は日本国内の格差をうんぬんしている程の余裕は日本にはないと思う。ましてやアフリカの経済状態に胸を痛めている場合ではない。なんといっても日本は石油も食べ物も海外から買わなければいけない立場だ。

日本の石油の備蓄は160日程度、天然ガスも数ヶ月しかない。

中国は今後20年で日本の経済規模を越えるのは確実である。我々のすぐそばに、ドカンと急に日本と同じだけの規模の経済が出現するということだ。当然日本全体と同じくらいの石油(中国のエネルギー効率は日本の1/4と言われているので、もしかしたら4倍かも)を必要とする。だから、中国は今なりふり構わず資源確保を進めている。

そうなっても、日本はちゃんと今まで通り石油買っていけるんだろうか。ちゃんと売ってくれる油田を確保して、買うだけのお金を準備できるんだろうか。アメリカ・中国とは違って軍隊は使えないし。そういうことは誰が考えているんだろう??

格差とかニートとかで悩む前に、ちゃんと国益をどうやって守るかを悩むべきなんじゃないだろうか。

もちろん社会学者は格差とかニートなどの社会現象を悩むのが職業だから、姜さんが危惧している内容は当然だ。でも彼の意見には、アフリカと格差が広がっているとして、それを支援することがどう日本の国益につながるのか。そういう視点がまったくなかった気がした。どうしても「こんな世界だったらいいのに」という学者の理想論にしか聞こえなかった。

ここまで書いて、自分も石油の心配をする前に明日のテストの心配をすべき身だったのを思い出しました。では失礼します。